『海月と私』 著者 麻生みこと
海辺にある寂れた小さな民宿を廃業しようとした矢先
求人を見て、押しかけてきた素性不明の女性。
帰る場所がない、と一宿一飯の恩義として仲居として働けば
客受けもよく、手際も良い。
店の評判が少しずつ上がって、順風満帆かと思いきや
警察から怪しい人物についての聞き込みが…
本日紹介するのはこちら↓
毎回、客のいざこざに茶々を入れていく素性不明の女性 梢
そのいざこざに巻き込まながら解決に向けて奔走する寡黙な 老店主
客のいざこざを解決していく毎に徐々に明らかになる彼女の秘密。
店主も最初は素性を気にしていたが
いざそれを知ってしまえば
どこかに消えてしまうようなそんな気配の漂う
どこか掴みどころのない様に惹かれていく自分に気づき、彼女の秘密を守るため
誰かのために奮闘する姿は、読んでいて不思議と応援したくなる。そんな作品です。